バイオハザードRE2のレビュー
バイオハザードRE3発売を記念してバイオハザードRE2のレビューをしていこうと思います!バイオハザードのリメイクが今後も出るのかもしれない内容なのでぜひその点も考察していきたいと思います。ちなみにガチレビューとなっておりますので面白さを紹介したり批判だけのアンチとも違います。そんな表面だけの記事ではありません。より深みに入りバイオハザードの骨まで味わうための内容になっております。なのでこの記事で面白さを感じる人もいれば不快になる人もいるかもしれませんが私は正直に話していきます。
バイオハザードRE2の良かったところ
過去最高に世界観に入り込めた冒頭!
これはもう良かったところナンバーワンである。過去最高に盛り上がり、面白かった。言葉で表すのが惜しい。冒頭だけですでに鳥肌が立った。 バイオハザードRE2の冒頭ではトラックの運転手がゾンビを轢くムービーとレオンとクレアがガソリンスタンドでゾンビと遭遇するイベントがある。ごく普通の日常が非日常に変わるそんなバイオハザード2の世界観に一気にのめりこませてくれたイベントであった。警察署ではなつかしさと新鮮さを感じながらバイオハザード2が現代の世界に帰ってきた、そう思える演出であった!
敵がめっちゃ固い!
あれ?これって悪い所じゃ???
そう思う人も多いかもしれない。しかしこれは良い所である。それは固く思えたからである。バイオハザード過去作を見てみても今作バイオハザードRE2の固さは別にそうでもない。むしろ過去作のほうが固い難易度もある。基本的にバイオハザード4以降しかプレイしていないユーザーからの意見だろう。ハンドガンは弱い武器であるということを再認識させてくれたはずだ。
しかし全プレイヤーが固いと思った。それはなぜか。答えは簡単である。銃弾が敵の体にのめり込むような感触があるからである。
ハンドガンを始めサブマシンガン等威力の弱い武器は銃弾がゾンビの体に入り込みあまり効果が無いように見える。これが今回の低評価を生み出している私としては非常に評価の高い所である。これほどまでに固いという低評価が多いのはむしろバイオハザードRE2が非常によくできたゲームシステムだからといえるのではないだろうか?
ゾンビと戦う恐怖、そして限られた銃弾で脱出を目指すその緊張感に酔いしれよう。
弾のやりくりが楽しい!
今までのシューターバイオハザードといえばハンドガンの弾、マシンガンの弾、ショットガンの弾、マグナムの弾などなどカテゴリごとの弾しかありませんでした。しかし今作はガンパウダーというアイテムを使って弾を作ることが出来ます!その代わり全体的に弾の取得率が下がっています。ボス戦に備えて強力な弾を作るかハンドガンの弾でその場をしのぐのか、はたまたマシンガンで一気に畳み込むのか、ショットガンで攻めるのかという戦略が必要になってきます。この弾のやりくりが楽しいんですね!バイオハザード4やバイオハザード5、バイオハザード6の今この弾いらないよ捨てよドロップしないかな?ではなくて自分で戦いに備えるこのサバイバルが良いですね。
7からの操作性のアップ!
バイオハザード7をよりシューターにしたように感じます。
また、アイテム管理もしやすくなっておりスロットに割り当てることで武器が使えるのはありがたいですね。バイオハザード7ではスロットとアイテムボックスが一体化していたので非常にやりやすくなっています。
トイレがある!
原作や今までのリメイクではトイレが無かったのをご存じだろうか?ゲームを作るときにわざわざトイレっていらないからね。それをリアルに作ってくれたのはうれしい。
リアルを感じるマップ!
このゲームをプレイしていてやっぱりいろんなところにリアルを感じます!物だったり敵だったり。警察署の崩壊した感じや、いたるところにある傷や血がその臨場感を高めています。研究所は映画バイオハザード(Resident Evil)のハイヴみたいな印象を受けました。真っ白な研究所の壁に真っ赤な血は実にホラーが映えますな!
リアルを感じるキャラ!
レオン勤務初日なのに強すぎなんて言われているせいでレオンが弱体を食らった( ´∀` )だがその雰囲気のおかげでバイオハザードという日常ではない世界にプレイヤーもすぐに世界観を共有できたように思えます。
クレアも必死にこの崩壊したラクーンシティに食らいつくような原作のクールな性格から変更されこのバイオハザードRE2の怖さを引き立てています!
個人的に最高だったのはアネットの回想シーンのバーキン夫妻です。ウィリアムの「G is my creation!」という言葉と共にウィリアムがGにどれほど命を懸けていたのかを表すとても印象的なシーンでした。そしてウイルス投与後のウィリアムを射殺しなければいけないのにそれができないアネット。このシーンは今までのバイオハザード2やダークサイドクロニクルズのストーリーよりも印象的になっていて初めてウィリアムをかわいそう思いました。
リアルを感じる演出!
くさい!汚い!吐きそう!とゲームなのにここまで思えるような下水パートには感動です。これ以降服がめちゃ汚れます。この汚れ方がめちゃめちゃリアル。特に服の面積が広いレオンの服の汚れ方は過去最高に汚いです!(誉め言葉)
また冒頭の保安官がゾンビに食われるシーンの恐怖はとても印象的です。プロモーションのときからですが実際に本編をプレイしたときも背筋がゾクゾクっとするとてもいい演出でした。
プレイ中にゾンビに噛まれたとき画面が寄るのも非常に怖さをアップさせていますね!ちなみにゾンビ2体に襲われると2体に噛みつかれます!TPSでありながらFPSのような演出でホラーとしての要素もありよかったです!ちょうどバイオハザード7ほどホラーではないしバイオハザード4みたいにアクションでもないその中間ですね!
小ネタの宝庫!
バイオハザードの小ネタが随所に隠されている。小ネタを探すのがこのバイオハザードRE2のもう一つの楽しみ方をといても過言ではない!
バイオハザード2の期待の新人を始めいたるところにバイオハザードの小ネタがあるんですね!ちなみにバイオハザードRE3にも引き継がれているようでジルが乗っている車があのバイオハザード7のイーサンの車だという!バイオハザード7ネタも数多く仕組んであります。
他のヒント:発売日、ナンバープレート、アイスクリーム、看板、シャツ、写真1、写真2、ジャケット、帽子、カバン、お花、サンドイッチ、生存者の苦悩、歓迎パーティ、リタ、マネキン、ぬいぐるみ、熊、etc…
またそれ以外にもカプコン関係のデビルメイクライ、ストリートファイター、デッドライジング、ジョジョ?!なんかもあります!そして映画シャイニングやエイリアンもオマージュされております
そして「WE DO IT」も!
いっぱいありますので是非探してみてはいかがでしょうか???
豆腐増えた!
原作にもいました豆腐。ハンクモードで使えるキャラが今作ではいろんな仲間を連れてきました。質感も超リアル!本物からデータをつくったそうです。ダメージを受けた時の食べられ方もすごくリアル笑。そして何より個性爆発でセリフが面白い!
IFシナリオがいい!
IFシナリオというDLCがさらにバイオハザードRE2を楽しませてくれたことでしょう!特に市長の娘はバイオハザード2でもバイオハザードRE2、ダークサイドクロニクルズでもはく製にされかけた状態でしか見たことが無いので生きて動いている所を見れたのは非常にうれしかったですね!
また武器屋のおっちゃんロバートケンド―のシナリオも良かったですね!娘を眠らせた後まさか自ら命を絶とうとは・・・そんな中あの男からの通信が。ちなみに多分バリーですね。STARSのハンドガンを改造したのがロバート。そしてその依頼をしたのがバリーです。激アツシナリオですよね!!本編のシナリオもウォーキングデッドのような悲しい演出で非常に感動したので今作一の感動ですね。
新鮮なイベント
バイオハザードRE2では原作のアレンジがかなり効いており初週はリメイクながらも新鮮な感じで次はどうなるの?ここってまさかリッカーが・・・と思ったら出てこなかったり。こんなところにあいつが!!なんていう感じで初週はわくわくしながら先に進むことができるのもいい点でしたね。とくに武器屋やワニ、エイダとの出会いやシェリーとの出会いは新鮮味がありました!
バイオハザードRE2の悪かったところ
狙い撃ちが爽快感を無くしている
先ほど敵が固いということを誉めたのですが狙い撃ちは悪い所になります。理由は簡単です。爽快感が全く無いからです。
バイオハザードの狙い撃ちといえばバイオハザードアウトブレイクシリーズで登場したシステムです。またバイオハザードリベレーションズシリーズではチャージショットという名前で登場します。 旧バイオのシステムに狙い撃ちを導入したことは非常にゲーム性が拡張され面白かったです。そしてチャージショットという現実離れしたシューティングゲームとしての楽しみも増えましたしその有用性は高かったと思います。
しかし今作は話が違います。固定画面での戦闘とTPS三人称視点、ヘッドショットの発生率が高いリベレーションズシリーズとヘッドショットの発生率が低いRE2では意味が異なってきます。
シューターとしての楽しみが全くありませんでした。圧倒的ゲームの進行を悪くさせています。敵が固いからというリアリティを求めた結果、血が噴き出る量も少ないですし大げさな部位破壊も無いゲームです。だからこそTPSなのでシューターとしての楽しみが欲しかった。
下水と研究所の面白さがゼロ
これは私だけでしょうか?下水以降、バイオハザードが好きということを無くしても純粋に面白いと思うイベントや演出がありませんでした。下水行ったあたりで尻すぼみに話が進んでいきバイオハザードって前半ゾンビ出てきて後半研究所破壊して終わるよねwwwっていう悪口を言われてもおかしくないレベルで内容が皆無でした。レオンクレアの1stシナリオ2ndシナリオ両方やりましたが同じ感想です。特にこのシーン感動した、面白かったというのが全くなかったです。
エイダとレオンがキスをするシーンやシェリーとアネットが出会うシーンが新規追加されていますが意味が分かりません。感情移入もできませんでしたし。原作から変えるならぜひとも原作を超えて面白くしてほしかった。イベント自体は良いイベントだったと思います。実際そうなってほしかったという気持ちもあります。しかしイマイチすぎる流れに面白さが消えていました、
他のバイオハザードと全く繋がっていない
百歩譲って外伝シリーズのオペレーションラクーンシティやアウトブレイクシリーズと繋がっていないストーリーというのは許すとしましょう。しかしバイオハザード4やバイオハザード6に全く繋がっていません。バイオハザード7まで出ているのにこれは酷すぎると思いました。新たな解釈という面白さではなく別のお話でしかも面白くないストーリーというのは非常に残念でした。
小ネタにケビン、ジャンの机がないのもせっかくここ目で小ネタを入れているのであれば入れてほしかった。リタはあるんですけどパスコードのために使ったのかな?と勘ぐってしまうほど外伝シリーズの小ネタがありません。
イベントの使いまわしが多すぎる
これ4週する価値ある?そう思ってしまました。(レオンとクレアの1と2シナリオ=4週) 現在に至ってもクレア2ndシナリオのハードコアをプレイする気になりませんでした。ちなみに無限ガトリングが手に入ります。
まずこの1st2ndシナリオは原作にもあった表裏シナリオに準じていると思います。当初、開発者が今作は表裏はありません!って言っていたのに似たようなものがあったのは驚きです。おそらく原作をやった人なら4倍楽しめるってことじゃないかと興奮した方もいるかもしれません。しかし蓋を開けてみたら無駄に周回させられるだけのカサマシでした。
まずレオン編とクレア編でのストーリーの違いはパートナーがエイダかシェリーかで下水への行き方が変わり、そして研究所でのイベントもそれぞれのキャラ用イベントに変わります。これだけです。ボスも一緒(研究所で戦うボスのみ違う)
原作は表裏でエイダとシェリー用のイベントが変わるだけでなく、ボスも変更されますしストーリー自体も大きく変わります。そのため4週楽しめましたし周回も面白かったです。
暗記ゲーでシューターとしても面白くないゲームでストーリーも面白くない。そんなゲームをプレイする気になるのでしょうか?私は面白さを探しましたが見つかりませんでした。
感情移入ができない
とりあえずクレア以外のキャラに感情移入ができません。クレアはシェリーを助けるという心情に共感できるような演出が多くありました。しかし問題はレオンとシェリーです。初見で理解不能でしたし何回やっても感情移入するところがありません。
前半部分のレオンのヘタレっぷりはこのゲームの世界観に合っていると思います。当初からレオンが強すぎるのはおかしいというコンセプトで制作されていたようですしよくできていると思いました。しかし後半このヘタレっぷりのせいですべてのイベントが台無しです。感情の起伏が全くありません。エイダが死んでも叫びません。原作や今までのレオンにあった熱というものがありません。最後までただのヘタレで終わったのは理解不能でした。
シェリーは酷すぎる。アネットが死んでからの気持ちの変わりようが無茶に思えた。その点からもアネットがシェリーと出会い死ぬのを見届けるというイベントはナンセンスすぎただろう。今までのシェリーが 小学6年生なのに子どもすぎたので少し大人びたキャラに変えたのは理解できる。ただ大人すぎるというより支離滅裂な発言が多い。
そして終始レオンとクレアがいちゃつくのも理解しがたい。はじめと手紙と終わりしか出会ってないし脱出の協力すらせずラストを迎えます。レオンとシェリーに関しては脱出の列車で始めまして。エンディングのいちゃつきとシェリーの付き合ってるのっていう発言は全く感情移入できません。小一時間前までエイダ姉さん追いかけてキスまでしたのに・・・なんだそのさわやかな笑顔は?
RE2だけで矛盾が大量発生している
個人的にストーリー考察系実況者としてこれはさすがに酷いと思いました。レオンとクレア2週する意味が分かりません。1stと2ndがある意味も分かりません。9割同じ話をクレア編とレオン編と1と2でという名前でやったというだけです。
いろいろありますが個人的には「タイラントが意味もなく2体存在」と「ボスが一緒」が手抜きすぎてヒドイと思いました。
クレア編で下水に行く際タイラントがGバーキンに腹部をつめでえぐられ完全に停止します。そしてそれ以降クレア編ではタイラントが出てきません。レオン編ではそのイベントがないため終始執拗に追いかけてきます。そしてレオン編のボスにスーパータイラントが現れます。二体存在しているのはおかしいのですがRE2では2体いるのでしょうか?クレアのほうはなんでタイラントに追いかけられているのかわからないままタイラントが出現します。そしてスーパータイラントのなり方がダサすぎます。原作バイオハザード2やオペレーションラクーンシティでは溶鉱炉に落ちたタイラントが這い上がってきます。めちゃ怖いです。
ボスは
「G1、G2、G3、G5、Sタイラント」(RE2レオン表裏)
「G1、G2、G3、G4、G5」(RE2クレア表裏)
途中のクリーチャーも全く同じ。ただプレイヤーがクレアかレオンかの違いしかなかった。
この意味の無さ、わかりますか?レオンはタイラン、クレアはGバーキンに分けきればよかったと思います。 結局どのボス戦も印象が薄いです。最新作ゲーム史上最悪の手抜きとしか思えません。
バイオハザードRE2総評
リメイクの方向性を極めすぎたゲーム
良い所悪い所どちらも解説をしてきましたがこのゲーム開発の段階からかなり焦点を絞っています。というのも「バイオハザード2をフルリメイクし原作プレイしたユーザーも新規ユーザーも楽しめるゲームにしたい」、「レオンやクレアが強すぎるのはおかしい」「原点回帰したバイオハザードを作りたい」とこれらを当初から言ってます。そしてこれらの通りです。良い所ももちろんありましたが裏を返せば、「原作を残しながら新規ストーリーを作る」「キャラの性能を弱くする」「敵が怖い、敵が固い」になると思います。このコンセプトでゲームを作らなければならないと考えただけでしんどそうなコンセプトです。
神レベルのシステム
絶望的な恐怖を味わえるこの敵のちょうどいい固さ、配置、弾薬の制限。固定視点のバイオをTPSでやっているかのような感覚にさせてくれたこのバイオハザードRE2は本当にリメイクという名にふさわしいゲームシステムだと思います!
もし仮にバイオハザード6やバイオハザードリベレーションズ2のようなアクション寄りなゲームだったらこの感動は無かったかもしれません。このバイオハザードRE2は初めてフルリメイクされた作品でもあるので比較対象がありませんが非常によくできたゲームシステムだと思います!
ここで言うフルリメイクとはバイオ1HDやダークサイドクロニクルズやアンブレラクロニクルズなどのリメイク作品は含みません。システムを始めストーリーも再構築しながら原作同様の雰囲気を感じれたという意味でバイオハザードRE2は真のフルリメイクされたバイオハザード2だったと思えるゲームシステムでした。
原作を残しながら新規ストーリーを作る
ストーリーが面白くないと感じたのは「原作を残しながら新規ストーリーを作る」 が原因だと思います。全体的に原作再現がほとんどないのです。また今までの正史であったクレア表レオン裏の話の逆をもとに新規シナリオを追加しています。これが完全に裏目に出ています。バイオハザード2やダークサイドクロニクルズで面白かったシナリオの真逆のことをしたら面白くなくなってしまうということに気づけばもう少し変わったかもしれません。
冗談抜きでレオンが「エイダーーーっ!!」と叫べば面白いストーリーだったかもしれません。それぐらいレオンに感情の起伏がありません。それだけ今までのレオンは感情のある人間だったということです。
つまり私の総評は「神システムで残念なストーリー」になります。
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